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クロモリロードバイクへの熱い想い

による nicole hu 28 Oct 2020 0 コメント

 

私はクロモリフレームのロードバイクに乗っています。

もちろん、最新テクノロジーのバイクはいいことも知っています。

 

ツーリング仲間のカーボンバイクに触り、持ちあげて羽根のような軽さに驚き、走らせて初速の軽やかさに嫉妬すら覚える。

今度は、アルミフレームにまたがり、漕ぎ出して、デジタル的反応の良さに感心する。

 

しかし、私はクロモリバイクをこよなく愛しています。

何故なのでしょうか。

この前時代の遺物のような、鉄に毛の生えたような(失礼)クロモリのどこに惹かれるのか。

多少の理論的な情報を交え、心情的に考えてみたいと思います。

 アルミホイール

クロモリロードバイクの味わい

イギリスの1950年代のクルマに、ジャガーDタイプというスポーツカーがあります。

オーバーなくらいグラマラスなボディを持ち、初期ジャガーの名声を築きあげた名車です。

当時は、シャシーとボディが別体に造られていました。

そして、高性能なスポーツカーは、例外なく鉄のパイプで組み上げたシャシーを使用していました。(現在でも「スーパー」と名の付くスポーツカーは同様の方法を採用しています)

 

先日、何気なくジャガーDタイプの記事を読んでいた時のことでした。

「レイノルズの鋼管フレームを使用」という記載があったのです。

クロモリロードバイクの印籠のような、あの「レイノルズ」です。

ロードバイクとスーパースポーツカーとの思わぬ関係に、思わず膝をたたいて喜んだのですが、考えてみれば当然のことです。

イギリスの高級鋼管メーカーのレイノルズ、ジャガーが使っていても何の不思議でもありません。

 

たまたま、鋼管フレームつながりで、エキゾチックスポーツカーの話に飛んでしまったように見えますが、実は、素材だけでなく、クロモリバイクはちょっと古いクルマに通じるのと同様の感情や味わいを喚起するものではないのか、というのがこの稿の趣旨でもあります。

 

クロモリバイクのコンポーネントやパーツを、現代的な黒塗りでなく、アルミ地肌のもので揃えると、ビンテージ風味はさらに盛り上がります。

しかし、そのような懐古的な楽しみだけでクロモリバイクが維持されているわけではもちろんありません。

カーボンの軽やかさや、アルミの硬質さに惹かれながら、乗るたびに思うクロモリフレームの良さがあるのです。

 

クロモリロードバイクの美点

ロードバイクフレームの材質は、現在、カーボン、アルミ、ステンレス、チタン、クロモリがあります。

このなかで、1940年代に始まる一番古い歴史を持つのがクロモリ、正確にはクロームモリブデン鋼です。

鉄よりも強度があるため、肉薄で軽量化できるのが特徴です。

 

クロモリの全盛は1980年代まで続き、アルミやカーボンの登場と共に衰退への道を辿ったのですが、2000年代になり、再び一部で脚光を浴びるに至っています。

 

それは、すでに述べたビンテージ的な味わいの他に、細いフレームが無条件に美しくカッコいいこと、そして、これから述べるいくつかの美点ゆえでしょう。

 

① フレームがしなやかで振動吸収性が良いこと

クロモリ鋼は、本来アルミやカーボン素材よりも強度があるので、いくらでも頑丈なフレームは造れるはずですが、長年の積み重ねにより、軽量化の側面と合わせて、少し華奢で、柔らかいフレームがクロモリの完成形として出来上がりました。

これにより、クロモリ独特のたわみが生じ、長距離でも疲れにくいフレームとして重用される結果となっています。

 

② 耐久性が半端でない

クロモリの大敵はサビですが、そのことにさえ気を付ければ一生モノとしても乗り続けられるほど耐久性があります。衝撃にも強く、しかも万一破損したとしても修理が効くという美点があります。

 

③ オーダーフレームが可能なこと

フレームオーダーを考えるライダーには、各地に存在するフレームビルダーが心強い存在です。ディテールにまで意を注いだ美しいフレームは人々を魅了してやみません。

さらに、パナソニックやブリヂストンアンカーといった大手メーカーが、イージーオーダーをおこなっており、比較的手軽にジャストサイズのバイクを手に入れることが可能です。

 

クロモリロードバイクの選び方

クロモリバイクは、大別して2種類に分かれると思います。

ひとつは、クロモリフレームが比較的安価に造れることを利用したエントリークラスのもの。

コンポーネントにはシマノのSORAや105を使用して20万円以内で入手することが出来ます。中には、ビンテージ風味をフルに効かせたカンパニョーロのコンポを奢っているものもあり、なかなかの雰囲気があります。

 

もうひとつのグループは、趣味性を最大限に活かした、高級ブランドのもの、あるいは、セミオーダー、フルオーダーのもの。

いずれにしても、クロモリバイクはレースで使用する機材ではありませんので、美しさや仕上げに特化するなど、嗜好品としての余裕を感じさせるものが多くなっています。

 

現在、クロモリを扱うのは一部のメーカーに限られており、自分の好みに完全に一致するものを探すのは難しいと感じるかもしれませんが、クロモリの場合はまず「フレームありき」の選択となります。パーツ交換などの楽しみはたっぷり残されています。

 

ICAN Alu27アルミホイールのお勧め

クロモリロードのカタログを眺めていると、どうしても重量のことが気になります。

同価格帯のアルミやカーボンモデルに比べて、優に1kg以上重いのです。

坂道に特化したライダーには別の選択肢がありますが、平坦路主体の一般的な乗り方であれば、あまり問題になる重量差ではありません。

特に、クロモリの特性として、スピードに乗ると軽快感が増してくるものが多く、それもひとつの味として捉えることができます。

 

ただし、エントリークラスのロードバイクには、重いホイールが付いており、ゆくゆくは交換を考慮にいれてもよいでしょう。

 

柔らかくセッティングされたクロモリバイクには、アルミホイールの硬質な乗り味がマッチすることが知られていて、ICANのアルミホイールAlu27がお勧めできます。

これにより、約300~400gの軽量化が実現できます。

安いからといって、侮るなかれ、これもICANのハイレベルな品質基準を満たしています。

 

ICAN Alu27 24,914円(税込)

最後に

 クロモリフレームのロードバイクという、少数派のジャンルを今回はご紹介しました。

自転車には色々な楽しみがあります。

走り去る細いフレームのバイクに気が付いたら、楽しそうに乗るライダーにも注目してみてください。

 

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