自転車の変速中にチェーンが外れる時の対処法
自転車の運転中、変速機を切り替え中にチェーンが外れる時は、もしかしたら変速機の調整が十分でない時があります。
変速で内側のギア、もしくは外側のギアに入れたつもりで、そのギアを通り越してチェーンが外れるのです。
この状態になると、ギアチェンジに臆病になってしまいます。
変速機の調整は位置とストロークの調整が出来るので、快適な自転車ライフのために知っておきましょう。
部品の名前と機能と仕組みを知っておこう
調整の前に基本的な部品の名前を知っておきましょう。
自分だけで100%何とか出来る場合はそこまで重要ではないのですが、サイクリング仲間と話をする場合は、部品名で話をすることもあります。
部品名だけでも知っていれば話について行けるので、物の名称を知っておくことは大事です。
「変速機」とは、ギアを変える機構全体のことを言います。
手元のシフトレバーを切り替えることで、ワイヤーが引っ張られて「フロントディレイラー」(チェーンに触れる部分)は左右に動いてギアを切り替えます。
フロントディレイラーが動く幅(稼働幅)のことを「ストローク」と呼びます。
調整は「調整ねじ」が2本付いているものが一般的で、この2本のねじの締め具合で行います。
ちなみに、ねじの頭には十字の溝が切ってあるので、「プラスねじ」とか「十字ねじ」とか呼ばれています。
ちなみに、「ねじ」と「ボルト」と似た呼び方がありますが、ねじの溝を切ってあるものの総称が「ねじ」で頭があって十字穴や六角穴が切ってある物のことを「ボルト」と呼びます。
ただ、一般的には、ボルトでもねじでも通じます。
フロントディレイラーの調整方法は
フロントディレイラーの調整は、調整ねじをどうしたらどうなるのか、道理さえ分かっていれば自分でも十分にできるのです。
必要な道具は、プラスドライバーだけで十分です。
ねじが、六角溝付き(キャップスクリュー)の場合は六角レンチが必要です。
2本のねじは、それぞれLOW側、HIGH側の限界位置(ストロークエンド)を決めます。
まずは、LOW側にシフトレバーを切り替えて、ギアチェンジさせます。
一番径の小さいギア(LOW)にチェーンがかかった状態で、フロントディレイラーの内側とチェーンの隙間(クリアランス)が1㎜か0.5㎜くらいのわずかな隙間ができるくらいに調整します。
この時、チェーンを回してフロントディレイラーとチェーンが接触しないことがポイントです。
調整方法はねじを回すだけです。
ディレイラーの調整の時は、ホイールを回転させながら行います。
自立するスタンドが付いているシティサイクルならば良いのですが、スポーツ車の場合はスタンドを準備したいところです。
「メンテナンススタンド」と言いう名称を頼りにAmazonなどで検索すると1500円前後で見つかります。
そんなに高価なものではないので、1台持っておくのも良いと思いますし、仲間の物を借りて調整させてもらうのも良いと思います。
ブレーキの修理や調整の時にも使えますので、持っていて邪魔になることもありません。
折りたたみ出来るものもあるので、置き場に困ることもないでしょう。
HIGH側の場合は、内側と外側を変えるだけです。
一番径の大きなギアに切り替わるようにシフトレバーを切り替えてギアチェンジします。
チェーンがギアの一番大きい径のものにかかった状態で、フロントディレイラーとチェーンに0.5mm~1mm程度の隙間を開ければいいのです。
チェーンとフロントディレイラーが接触しないこともお忘れなく。
調整してもチェーンが外れる時は
フロントディレイラーの調整でほとんどの場合、チェーンの脱線はほとんどなくなります。
しかし、それだけでは調整しきれないときもあります。
そんな時は、フロントディレイラーの固定位置自体が悪い場合もあります。
位置や角度を再調整することで解決することもあります。
また、意外と見落としてしまうのがチェーン自体の劣化です。
チェーンがねじれていたり、傷が入っていたり、動きが悪くなっていることがあります。
それでも直らない場合
音がでたりする場合は、何度も動かして、その原因を推測するのもメンテナンスの楽しみの一つです。
分からない間は楽しいわけではないのですが、原因を予測して、手を入れて直った時の喜びは何にも代えられません。
自分だけで分からない場合は、自転車仲間に聞くのも一つですし、自転車屋さんに相談すると専門家の意見が聞けます。
それでまた一つ自転車が自分の物になったと言う喜びと実感できるのがメンテナンスの良いところと言えます。
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