自転車のタイヤ圧の適性は!?タイヤ圧と漕ぎ抵抗の関係
自転車を漕いでいて、何となく重たく感じることはないでしょうか。
理由はいくつか思いつきますが、その一つが「空気圧が適正ではない」ことです。
具体的には、空気が抜けている可能性があります。
ロードバイクに乗っていると「週1回空気を入れた方が良い」と説明されることもあるのですが、そんなに毎週毎週空気が抜けるならばパンクですよね。
「空気を入れる」とは「空気圧をチェックする」とか「空気圧を管理する」とか、そういう意味だと捉えればいいのだとご理解ください。
タイヤ圧が低いとなぜ漕ぎ抵抗が高くなるのか
漕ぎ抵抗なんて言葉は存在しませんが、ペダルを漕ぐときに必要な力のことです。
タイヤ圧が下がる状態、つまり、タイヤの空気が抜けるとなぜ漕ぐときに力が必要になるのでしょうか。
何となく地面との接触面積が大きくなるので抵抗が大きくなると思われています。
それも間違いではないのですが、「効率」の問題もあるようです。
空気圧が低いと言うことは、リムと地面の間、つまりタイヤに余裕が出来ます。
そのため、ペダルを漕いでチェーンやスプロケットを通してタイヤリムに回転力は伝わるのですが、タイヤが変形する部分に力が使われ、限界までタイヤを変形させたのちに力が地面に伝わるようになるのです。
あなたがペダルを漕いだ力は、いくらかタイヤが変形するのに使われ、前に進む力としては100%使われていないのです。
ただ、タイヤの空気圧と漕ぎ抵抗の関係は、意外にもあまり大学などでも研究されていません。
研究論文などを漁ってみたのですが、「タイヤ圧○%で漕ぎ抵抗○%」の様な欲しい答えはないのです。
漕ぐ力を100%タイヤに伝えるためには
とりあえず、ペダルを漕ぐ力がいつも以上に必要と言うことは、タイヤの圧が低いことが理由の一つであり、それは、地面との設置面積が増えることと、タイヤ自体の変形に力が使われることだとわかりました。
それを元に考えれば、タイヤ圧を上げてパンパンにすれば良いことだけは分かります。
ロードバイクとMTBではタイヤの幅が全然違うのですが、タイヤの空気圧が適正だったらどちらもスイスイ焦げますよね。
その理由も合点がいったと思います。
つまり、タイヤの設置面積の広さよりも、タイヤの空気が少なくて、余裕があることの方が抵抗になるのです。
細いタイヤと太いタイヤではロードバイクの様に細いタイヤの方が有利ですが、それよりもタイヤの空気が適正で、たわまない様にすることが重要です。
自転車によって適正な空気圧がある
適性のタイヤ圧は、タイヤの太さによって違います。
そのため、「○kgに設定してください」とは簡単に言えないのです。
しかも、「PSI(ぴーえすあい)」や「BAR(ばーる)」、「kPa(きろぱすかる)」など国によって使われる単位が違います。
重さの単位「kg(きろぐらむ)」と違って、単位当たりの力で表すので「圧力」の単位となります。
多くの場合、タイヤの圧力は「PSI」と「BAR」の2パターンで書かれています。
どちらも指し示す圧力は同じなのですが、表す単位が違うだけなのです。
ちなみに、それぞれに変換したい場合は、以下となります。
1kgf/cm2 = 14.2233psi = 0.980665bar = 98.0665kPa
日本では、重さの単位で「kg」が使われているので、「1cm×1cmの広さに1kgがかかっている」と考えれば圧力がどれくらい高いか低いかはイメージが出来るかもしれません。
Psiやbarなども同じものを指しているのですが、その国々で馴染みのある単位で運用されていると言うわけです。
私たちが暮らす空気中は、(大気圧)1013.25mbar(ミリバール)となっていて、1013.25hpa(ヘクトパスカル)と同じ単位と考えて支障はありません。
1000mbar=1barなので、ロードバイクの圧力は「6bar~9bar」くらいが適性圧力なので、大気圧の6倍から9倍くらいの圧力まで高めた圧縮空気がタイヤには込められているのです。
こうして、一度理解したらいざと言う時に色々と応用が利きます。
自転車の種類と目安の適性空気圧
自転車には色々な種類があり、タイヤの太さも径も違うので、一概には言えませんが、大まかな適性圧をお知らせします。
ロードバイク:90~125psi / 6.2~8.6bar
クロスバイク:65~100psi/ 4.5~6.9bar / 450~690kPa
マウンテンバイク:30~50psi / 2.1 ~ 3.4bar
ママチャリ:44psi/3bar/300kPa
こうしてみると、ロードバイクやクロスバイクはタイヤ圧が高めなのが分かります。
マウンテンバイクやママチャリは空気圧が低めです。
これは、タイヤの太さが関係しているのです。
そして、あなたの自転車の適性タイヤ圧力は、あなたの自転車のタイヤにかかれているのです。
メーカーがそのくらいの圧力で使うことを想定している圧力なので、それに従うのが一番いいようになっています。
2気圧くらい違いますので、その範囲内で「空気圧高めで使う」とか「低めで使う」とか個人の好みが入れられるのです。
「漕ぎ抵抗」を減らして楽に漕ぎたい場合は、タイヤ圧を適性範囲内で高めに設定したらいいのです。