リムブレーキ本体の交換時期の目安と耐久距離
リムブレーキの場合、交換が必要だとしたらほとんどの場合ブレーキシューの交換だけで十分です。
交換の目安や方法は別の記事で詳しくお知らせしたので、そちらもご確認ください。
リムブレーキ本体の交換時期
リムブレーキは消耗による交換の場合、ブレーキシューを交換するだけで十分だと思います。
交換目安はブレーキシューの溝が無くなる前。
1mmを切るようだったら交換が必要でしょう。
早くても1年未満で交換が必要なことはないでしょうから、同じ車体に10年乗るとしても数回のブレーキシュー交換でほとんどが事足りると思います。
ところが、アップグレードをしたい場合は話が別です。
ブレーキのアップグレード
ブレーキのアップグレードと言っても、キャリパーブレーキをVブレーキにしたりは基本的には出来ないです。
自転車屋さんなどに依頼してもほとんどの場合受けてもらえないと思います。
ベースが違うので、取り付けられないのです。
世の中には自転車の改造マニアの方がおられますので、何とか交換してケースもあるようですが、マイノリティです。
キャリパーブレーキからキャリパーブレーキ、VブレーキからVブレーキなどは可能です。
ブレーキを交換するとき、それはアップグレードをしたいときです。
もっと言うと、安全性を高めたいときです。
ミニベロやシティサイクル(ママチャリ)ならば最高速度でも25km/h程度です。
しかし、ロードバイクの場合は、初心者が街乗りだとしても30km/hは比較的簡単に出ます。
慣れてくれば、もっと早くも走ることが出来る、それがロードバイクです。
そんな原付と同じか、それ以上の速さで走るロードバイクなので、ある程度以上の停止能力が必要です。
ブレーキにアップグレードが必要なのか
普段自転車に乗っていて、ブレーキが利かないと思ったことはほとんどないと思います。
ところが、自転車屋での試乗や友達から借りたロードバイクに乗ったときに「ガツン」と止まるのを一度経験してしまうと、自分の車体はいかにブレーキが利かないか思い知らされることがあります。
普通のブレーキが「減速」「停止」「急停止」の3段階くらいで使っているとしたら、有名なシマノの105(イチマルゴ)だと10段階は言い過ぎでも7段階くらいは使い分けができるイメージです。
これを一度経験してしまうと、何とかしたいという気持ちがくすぶり続け、どれがいいのか、いくらくらいするのか、と調べ始めるという次第です。
グレードの違いは想定走行速度の違い
では、どれも同じように見えるブレーキはどうやって選べばいいのでしょうか。
ブレーキも探してみると、ピンからキリまで色々あります。
価格で調べると安いものだと1000円くらいから、高いものだと6万円くらいのものまで見たことがあります。
これは想定走行速度の違いによるものです。
一般的なブレーキは15km/h~20km/h程度を想定して作られています。
プロのレース用のブレーキは、70km/h~100km/h程度を想定していると思われます。
それだけのスピードのタイヤを止める必要があるので、必然的に材質も変わってきますし、剛性が保たれる大きさ、形状になってきます。
価格で言うならばシマノの105が実売価格で8000円~9000円くらいなので、ここくらいの性能以上のものを準備したいところです。
ブレーキの種類に注意
上記でもお知らせしましたが、同じリムブレーキと言ってもいくつかの種類に分かれます。
代表的な物だけでも「キャリパーブレーキ」、「Vブレーキ」、「カンチレバーブレーキ」などがあり、機構は似ているのですが、互換性は皆無で間違えて買ってしまった場合は買いなおすしかなくなってしまいます。
アーム長にも種類があり注意
ブレーキは種類が同じでも、「アーム長」が色々あります。
しかも、重複する部分もあって判断に苦しむ場合が多いです。
フレームの名称や型式が分かっている場合は、メーカーサイトなどで調べることをおすすめします。
名称とアーム長をまとめると以下のようになります。
ショートアーチ → 49mm、51mm
ロングアーチ → 47mm~57mm、55mm~73mm
ショートとロングがあるのですが、同じショートでもよく見ないと49mmと51mmがあります。
ちなみに、上記の105だと51mmです。
ロングアーチの場合はご覧の様に55mm~57mmは重複しているのでどちらでも対応できますが、長めの方だと55mm~73mmのものでないと対応できないことがあります。
最近だとショートアーチをロングアーチ化できるアタッチメントや、特別なブレーキシューが販売されていて、+10mm程度ならば伸ばすことが出来るようになっています。
ただ、間違えないのが一番いいので、選ぶときには仕様表などで十分ご確認ください。
交換はマニュアルか動画を事前にチェック
交換は慣れていれば比較的簡単作業ですが、マニュアルや最近では型式で検索すれば交換動画が準備されている場合もあります。
それだけではなく、有志の方がYouTubeに動画をアップしていることもあります。
チェックしてから作業に入ると失敗も少なく、円滑に作業を進めることが出来ます。
関連記事:リムブレーキの交換時期の目安と耐久距離
外部ライター・奥野 晃一