ロードバイクアルミホイールの基礎知識
ICANでは、このたびコストパフォーマンス抜群のアルミホイール、Alu27を発売しました。ひとクラス上の性能を、エントリークラスの価格で実現した挑戦的なモデルです。今では、カーボンホイールが多くの脚光を浴びている感がありますが、現実的な選択枝として、アルミホイールを選ぶ価値は充分にあるとICANは考えています。少し、アルミホイールの話にお付き合いいただければ幸いです。
ロードバイクホイール、価格帯の考察
現在のロードバイクホイールの価格についてみてみましょう。下は1万円から、上は50万円超という、驚くほど幅の広い価格帯となっています。
- 1~2万円前後 エントリークラスのアルミモデルがこの価格帯です。エントリーグレードの完成車に付いており、おしなべて重量は2本で2㎏弱になり重いです。
- 4~10万円前後 中級クラスのアルミホイールがこの価格帯に揃っています。重量は6㎏前後となり、プロレーサーの練習用としても使えるレベルにあります。ICANでは、この価格帯でカーボンホイールをラインアップしており、注目されています。
- 10~15万円前後 アルミホイールの最高レベルのものがこの価格帯で手に入ります。また、15万円前後から、カーボンホイールが手に入るようになります。アルミとカーボンの重量の境界線は1400gあたりでしょうか。
- 15~20万円超 上は50万円を超えるものもありますが、高価になるほどレース指向が強くなります。すぐれたレーシングホイールとは、一回のレース分の耐久性だけを確保し、あとはひたすら性能に特化するというすさまじいものです。一般人からすると、高ければいいホイールだという考えは適切ではない、ということがおわかりでしょう。
ここでわかることは、一般的には15万円前後がアルミとカーボンの境目であり、アルミでは4~10万円の中級クラスが人気だということです。
ロードバイクアルミホイールのメリット
・ 価格が安い
製造コストが安く、比較的手軽な価格で手に入ります。これはアルミホイールの大きなメリットです。
・ 実用性が高い
カーボンホイールに比べて、扱いにそれほど気を遣わなくてよいのも大きなメリットでしょう。もちろん、ママチャリのアルミホイールとは違って軽量で繊細ですから、それなりの扱いは必要です。
・ 剛性が出しやすい
材質に基本的な強度がありますから、無理なく剛性の高いホイールがつくれます。高い剛性は、力の伝達に無駄がなく、コーナーでの安定性が増すなど、様々なメリットがあります。
・ 精度が出しやすい
アルミ材は、直線状に押出成形した後、円形に加工します。このため、材質の偏りが少なく、精度と重量バランスにおいて高いレベルの品質を保ちやすい特徴があります。
ロードバイクアルミホイールのデメリット
・カーボンに比べ重い
カーボンと比べると、重量的に不利な点は否めません。とはいえ、ハイエンドクラスのアルミホイールは、カーボンにひけをとらないほどの軽量化を達成しています。
・カーボンのようなたわみ感が出しにくい
これは、剛性の高さと二律背反の関係にあるといえるかもしれません。カーボンのたわみ感を「味」として感じられるバイク乗りであれば、意外にこれは大切な要素といえるかもしれません。
アルミホイールはどのような用途に向いているか?
リムハイトの高いエアロホイールはアルミでは造れません。大変な重量増となるからです。大体20~30㎜のハイトがアルミリムの標準といったところです。このため、アルミの剛性とエアロの両立にこだわるメーカーでは、カーボンとアルミのハイブリッドを造るなどの工夫をしているところもあります。
このように、アルミの剛性は捨てがたいものがあり、プロのレーサーでも、本番にアルミを使用するケースがあるほどです。パキッとした、足のパワーがダイレクトに地面に伝わる感覚は得難いものがあるのでしょう。
この例からわかるとおり、アルミホイールは未だ現役そのものです。メリットのところでお伝えしたように、扱いやすさは何よりの魅力です。耐久性については、アルミもカーボンも大差ありませんが、カーボンは紫外線や熱を避けるなどの気遣いが必要となってきます。もちろん、その「気遣い」そのものが、趣味である自転車の面白さ、奥深さでもあるのですが。
ここでの結論は、アルミは実用性にすぐれており、性能的にも納得のゆくものであり、ふだんのツーリングの用途には充分使えるものだ、ということです。
ICANのAlu27の凄いところ
私たちICANは、カーボンホイールをメインに製品展開をしています。その価格帯は、業界とユーザーをうならせる4~13万円というものです。その一方で、1~3万円の価格帯でもユーザーの期待に応えられるよう、アルミ材の研究にも取り組んで来ました。ここに、満を持して、Alu27アルミホイールを発売することができたことをうれしく思っています。
もちろん、ICANが出すからには、ただのアルミホイールではありません。次のような特徴があります。
- 価格が21,435円(税込)という求めやすいものであること
- 重量が、2本で1660.4gという中級クラスのレベルであること
- クリンチャー/チューブレス兼用ホイールであること
- リムのブレーキ部分をアルマイト処理によりブラックに仕上げていること
- 精度、強度、質感をICAN品質で達成していること
詳細はICANの製品紹介ページでご覧になれます。
商品詳細はこちら→ICANアルミホイール
アルミホイール紹介の記事は→こちら
このAlu27、リアの変速機は9~11速に対応しており、エントリークラスのロードバイクはもちろん、クロスバイクへの取り付けも可能となっています。タイヤ・チューブ交換のできる方でしたら、取り付けはご自分で可能です。エントリークラスのバイクでしたら、スマートフォン1.5台分の軽量化ができます。漕ぎ出しが見違えるようにスムーズになること、登りで、ギア1~2速分軽くなることなどのメリットがあります。そして、オールブラックの精悍な外観は、愛車の印象をさらにアップさせることでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。アルミホイールならではの良さに気付いていただけたことと思います。社内でも、Alu27発売によるアルミホイール再認識の熱が盛り上がっており、さっそく自身のロードバイクで試した者や、普段の足のクロスバイクに取り付けた者など様々です。なにしろ手軽な価格ですから。
この記事で、そんなうれしい気分が少しでも伝われば最高です。最後までお読みいただきありがとうございました。
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