自転車の空気入れの種類と口の種類
自転車を持っているなら必ず勝った方が良いのが空気入れです。
こまめにエア圧を確認して、最適圧にすることで軽く運転できますし、自転車も長持ちするようになります。
■エアの送り方とチューブへの押し付け方
空気入れの種類のお話をするときには、まずチューブの種類のお話をする必要があります。
自転車には3種類のチューブがあります。
正確には、チューブ自体は同じでバルブ(空気を入れたり止めたりする部分)の形状と仕組みが違います。
シティサイクル(ママチャリ)に多い「英国式」、マウンテンバイクに多い「米式」。
こちらは、自動車やバイクも同じ方式のバルブです。
最後が、ロードバイクやクロスバイク、一部マウンテンバイクにも使われている「仏式」です。
それぞれの違いは別の記事で詳しくお知らせしますが、ここでは形状が違うとだけ思ってください。
形状が違うので、つなぎ口が違います。
大体の空気入れは買えば、どのタイプにも対応できるようにつなぎ口が付いています。
アタッチメントになっていて、先端だけ付け替えることができるようになっているのです。
■英式バルブの空気の入れ
別名アメリカ式、アメリカンバルブとも言われます。
シティサイクル(ママチャリ)に多いです。
地面に置いてハンドルを上下させる「フロアポンプ」の空気入れが楽で便利です。
プランジャーと呼ばれる雄ねじが切ってある筒状の部品側面に穴が開いています。
そこに虫ゴムと言う筒状のゴム部品を付けて空気を止める仕組みになっています。
だから、空気を入れる際はバルブに空気入れ先端を押し付けて空気が逃げないようにする必要があります。
その上で、加圧することで空気がチューブ内に入っていきます。
圧力はシティサイクル(ママチャリ)で300kPaくらいに設定します。
ママチャリの場合それほど厳密に圧力を合わせる必要がないので、エアゲージ付きである必要はありません。
そもそも、バルブの構造的に正確な値は計れません。
自転車屋さんに置いてあるコンプレッサー式の空気入れの場合は、押し付けるようにして使いますが、フロアポンプの場合は口金(空気入れのホースの先端)部分に洗濯ばさみのようなアタッチメントを取り付けて使います。
バルブ部分に洗濯ばさみの空気が出る部分を押し付け、袋ナットにもう片方をひっかける形で固定します。
挟んで固定する方法なので、バルブ部分から手を放しても大丈夫です。
そのため、空気を入れる場合は、空気入れのハンドル部分に集中して作業できます。
■米式バルブの空気の入れ
アメリカ式とか、アメリカンバルブと呼ばれるタイプです。
マウンテンバイクや自動車、バイクとも同じ形状のバルブです。
英式と比べて頑丈です。
プランジャー内にはスプリングが入っていて、中央のバルブコアと呼ばれる中央のぽっちを押すことで空気が出し入れできるようになっています。
MTBのタイヤの場合、圧力は300~600kPaくらいに設定します。
空気入れはエアゲージ付きのものを選んだ方が良いでしょう。
空気入れの先端は、アタッチメントは使わずノズル部分に直接つなぎ口を固定します。
空気の入れ易さからしたら、フロアポンプタイプが空気は入れ易いです。
機密性が低い空気入れの場合、アタッチメントを固定した時点で空気が漏れ始めますので、手早い作業が必要です。
イメージ的には、漏れる量よりも入れる量の方が多くなるように空気を入れる感じです。
ただ、自転車に乗っているときは一番空気が漏れにくいバルブなので、メリットもあります。
■仏式バルブの空気の入れ
フランス式とかフレンチバルブとかも呼ばれるものです。
仏式は高圧力に耐えられる構造になっているバルブです。
主に、ロードバイクなどのスポーツ車に使われています。
3つの中で空気圧調整が簡単で、軽量です。
長さも一番長いので一目で分かるタイプです。
ロードバイクで500~900 kPa前後に調整するようにします。
正確に圧力を調整する必要があるので、ゲージ付きの空気入れを買うようにしましょう。
空気戻りしない機構になっているので、バルブコアを緩めてから空気を入れます。
そのまま空気を入れても入らないようになっています。
■空気圧には4つの単位がある
空気いれは製品によって表示されている単位が違います。
2つ以上が表示されていることがほとんどですが、そのメモリの単位を正しく知らないと空気圧が足りなかったり、入れすぎたりしてしまうので注意をしましょう。
kPa(キロパスカル)、bar(バール)、psi(ピーエスアイ)、kgf/cm2(キログラムフォースマイ平方センチ)の4つです。
いずれも圧力を表す単位です。
ママチャリの場合300kPa、MTBは300~600kPa、ロードバイクで500~900 kPa程度なので、以下にそれぞれの対応圧力をお知らせします。
300kPa - 3bar – 43.5psi – 3.06 kgf/cm2
500kPa - 5bar – 72.5psi – 5.10 kgf/cm2
600kPa - 6bar – 87.0psi – 6.12 kgf/cm2
900kPa - 9bar –130.5psi – 9.18 kgf/cm2
適性圧力は、タイヤによって微妙に異なるので、タイヤの側面を見てタイヤに合わせた圧力になるようにしましょう。
適正空気圧はタイヤの側面に「最低空気圧(min)-最高空気圧(max)」の様に記載されています。
空気入れを選ぶときは、自転車に合わせて選ぶようにしましょう。